大西 洋個展「種子 spermata」

2022年9月27日(火)ー10月9日(日)※会期中無休

種子 spermata

2011 年以降、日常的に「みえないもの」に注意をむけている。

みえないものは、人の肉眼では捉えらえることができない。それをつかまえるためには、しらべたり考えたり感じたりするしかない。そして、人はみえないものには、想像力がはたらく。

私も想像がふくらんだ。その行動として 2015 年から北海道に移住してきた。眼差しの対象が、自然に向けられたことが大きい。自然とは既にそこにあるものである。そのようなものに近年テーマをおいて制作をしている。


今回のテーマである「種子」も北海道では多くみることができる。「種子」は終わりからの継続であり初まりでもある。つまり「生と死の境目」ともいえる。その種子の中には、さまざまな情報を受け継ぎまた、新たな独自の形へと変化していく。みえないもの情報や環境の影響を受け見える形として現れた結果である。

今回の作品は自分もみえないものに影響をうけ、作品に表現したものになります。さまざまな情報を読み取ってご覧いただければ幸いです。

spermata

種子を意味するギリシア語 sperma の複数形。特にアナクサゴラスにおいては諸個物 ( 石,金,骨など ) を構成する無限に多様な質料としての「万物の種子」をいう。彼によればこれら万物の種子は無限に小さく単純で混沌とした状態にあったが,非物質的なアルケ※注1としてのヌース※注2がこれに運動を与え,この運動によって秩序が生じ諸個物が形成される。(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「スペルマタ」の解説)

注1:アルケ (ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「ヌース」の解説)

「支配」を意味するギリシア語。初め運動や行為,論理などの出発点,前提となるもの,またはそれを支える「原理」という意味で使用された。初期ギリシア哲学者たちは物質生成のアルケを 4 元素においたが,のちにアリストテレスにより,『形而上学』第 5 巻第 1 章において,この言葉の厳密な意味分けがなされた。

注2:ヌース(日本大百科全書 ( ニッポニカ )「ヌース」の解説)

古代ギリシア語で「理性」の意。ただし、順を追って過程的に思考する推論理性ではなく、全体を一挙に把握する直観理性を意味した。したがってアリストテレスでは、理性 ( ヌース ) は事物の本質を把握する能力、推論の原理を把握する能力を意味する。広義には、事物を弁別する能力、すなわち「分別」を意味した。ヌースをもつ人とは「分別のある人」である。


■大西 洋 (おおにし よう)

1976年東京生まれ。東京藝術大学デザイン科卒業。2019年より北海道教育大学岩見沢校イラストレーション研究室准教授。イラストレーターの仕事として書籍装画、雑誌挿絵、キャラクター制作、広告等を手がける。2008年にHBファイルコンペ大賞仲條正義賞、09年同コンペ藤枝リュウジ賞特別賞。17年に第15回TIS公募入選。

https://www.yoonishi.net/


おもな仕事

リクルートコミュニケーションズ TCC年鑑広告欄

NIKE BUKATSU 2007 キャンペーン

日本コカコーラ スプライトの刺激デザインプロジェクト缶

雑誌 トキオンTOKION にて漫画連載 『god bless tokyo トーキョーハイスクールガール』

KDDI×三菱東京UFJ銀行 じぶん銀行キャラクタ−デザイン

タケカワユキヒデ『ビューティフルネームアゲイン』CDジャケットイラストレーション

角川書店 野生時代 エッセイ 北大路公子『天気の話で一時間』連載イラストレーション


受賞歴

08年 HBギャラリーファイルコンペVol.18大賞・仲條正義賞大賞受賞

09年 HBギャラリーファイルコンペVol.19大賞・藤枝リュウジ賞特別賞受賞

17年 第15回TIS公募入選


<在廊予定>

※変更の可能性もあります。facebookにてお知らせします。

facebook.com/onishi.yo

9月

27日(火)13時〜16時

28日(水)16時〜18時

10月

 2日(日)16時〜19時

 8日(土)未定

 9日(日)16時〜20時


【大西 洋個展「種子 spermata」】

〇会期

2022年9月27日(火)ー10月9日(日)※会期中無休

〇営業時間

10:30-20:00〈ラストオーダー19:30〉

〇会場

TO OV cafe / gallery

ト・オン・カフェ/ギャラリー

札幌市中央区南9条西3丁目2-1マジソンハイツ1階

(地下鉄「中島公園駅」より徒歩1.5分)

お問い合わせ 011-299-6380