神威惟明個展「Squares」
2025年5月20日|火|ー6月1日|日|
※月曜日(5/26)は休廊
神威惟明による個展「Squares」を開催いたします。
神威は、コロナ禍の外出自粛期間中に推奨された夜間外出をきっかけに、日本の近代化の一環として作られた公園と遊具に着目し、夜の公園に佇むそれらを撮影してます。
昼間の喧騒が想像できないほどの静けさを持った画面は引き込まれるような魅力を見せます。
宇宙的孤独に遭遇する/神威惟明の写真のために
後藤繁雄(京都芸術大学教授)
あらためて言うまでもないが、今や写真は真実を証明するためのものではないし、自己表現のものでもない。生きている時空を探査したり、変換するための装置だ。いまだに、多くの写真家は、そのような写真の「メタ思考」ができずに、古い視覚プレイに留まっていて、写真がメタバースの入り口にあることにすら気づいていない。旅を恐れて、古い写真に引き返す人もいる。
神威惟明は、写真という装置が、世界認知の別次元へ導くことに気づいたアーティストである。彼はコロナ期間中に、夜中にひとり無人の公園に出向いて、遊具を撮影し続けた。それは目的や意味の無い、社会から逸脱した「怪しい」旅ともいえる。確かに彼が撮った公園の遊具は、もとは国民の体力増進のための、国策装置であったにしても、そんな原初の意味など霧散したオブジェである。神威惟明が撮った写真を見ていると、結局、彼が探査・接触・遭遇したものは、「宇宙的孤独」であると思われる。全ての場所、モノが等しく宇宙の孤絶にあることを。
現代写真がアートにシフトするためには、水平の旅と垂直の旅が必要だ。水平はコンテンポラリーアートのコンテクストとの接続、垂直は存在と認知の旅だ。深夜の写真の儀式は神威惟明を変成させた。彼の写真を壁に掛けてみよう。それはあなたを「宇宙的孤独」に誘う旅窓である。
■神威 惟明 / Koreaki Kamui
大学では経営学を学びながらプロアマ双方のバンド、学生スタートアップの撮影などを経て、写真とアートを学ぶため 2016 年、在学中にイギリスへ留学する。
Instagram: https://www.instagram.com/kamui_koreaki
アーティストページ:https://photokk.net/
展示歴
2022年 リコーフォトアカデミー2021年度ゼミナール修了展 吉川ゼミ
2022年 フォトバーサヨウ「GR展」
受賞歴
2023年 TOKYO FRONTLINE PHOTO AWARD 2023, 後藤繁雄賞
Facebookページ:
https://www.facebook.com/events/1755587105023462?locale=ja_JP
【神威惟明個展「Squares」】
〇会期
2025年5月20日|火|ー6月1日|日|
※月曜日(5/26)は休廊
〇営業時間
日.火.水.木曜日:10:30-19:30〈ラストオーダー19:00〉
金・土曜日:10:30~20:00〈ラストオーダー19:30〉
〇会場
TO OV cafe / gallery ト・オン・カフェ/ギャラリー
札幌市中央区南9条西3丁目2-1マジソンハイツ1階
(地下鉄「中島公園駅」より徒歩1.5分)
お問い合わせ 011-299-6380 @toov_cafe_gallery
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