【TOKYO NUDE 100 安藤瑠美 写真集(サイン本)発売中】
2022年夏に展示して下さった安藤瑠美さんの写真集「TOKYO NUDE 100」が先ごろ出版されまして、ト・オン・カフェでも発売しております!
収録作品が100点!!と大変充実した内容となっており、芥川賞『東京都同情塔』の著者九段理江さん、建築家の塚本由晴さんお二方と安藤さんの対談、メイキングもお楽しみいただける一冊となっています。デザインは川名潤さんです。
ガバっと開けるスケルトン装仕様も嬉しいです!
ぜひ📖
「虚構の東京を写真で作る」というコンセプトのもと、レタッチ技術を使って看板やビルの室外機、窓、電柱などの“ノイズ”を消し、街を裸の状態へと仕上げる「TOKYO NUDE(トーキョー・ヌード)」シリーズで知られる、フォトグラファー・レタッチャーの安藤瑠美。
「TOKYO NUDE」の不思議な街の風景写真が話題を呼び、2024年の芥川龍之介賞受賞作品『東京都同情塔』(新潮社)の装幀や、文芸誌『群像』(講談社)、『みすず』(みすず書房、休刊)の表紙にも作品が採用されるなど、活躍の場を広げています。
■Introduction(本書抜粋)
東京は、時代とともに新陳代謝を繰り返してきた。
ひしめき合うように建てられたビル群は、まるで都会に根差した一つの生命体のようだ。
東京に暮らす私は、この硬質な生命体と共生している。
一方、人同士の共同体意識はネット上に移行しているように感じる。
遠距離のバーチャルな繋がりの方が、壁を挟んだ隣人との関係よりもよっぽど重要だったりする。
バーチャルがリアル化し、リアルがバーチャル化している。
今や東京という都市の輪郭はボヤけつつある。
我々にとって物質的な機能が不要になった時、東京はどんな姿になるのだろう。
そこには入口も出口も存在しない、箱としての建造物が広がる。
全ての活動は箱の中で完結し、都市からは写真や文字、人の消費活動の痕跡は消滅している。
人間に装飾された文明という衣服を脱ぎ捨てた、東京の露わな姿 =「TOKYO NUDE」が広がる。
それは我々にとってのディストピアなのか。
東京にとってのユートピアなのか。
私達は、確実に変わりゆく東京の輪郭に対峙していかなければならない。
発行年:2025年
サイズ:H245mm x W181mm x D18mm
製 本:ソフトカバー208ページ
備 考:サイン入り
出版社:トゥーヴァージンズ
価 格:4950円(税込)
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