「鳥の道を越えて」上映会
10/12(金) 19:00~(18:30開場)
想像できますか、空を真っ黒にする鳥の大群を
北から南へ、南から北へと季節毎にたくさんの渡り鳥が日本に飛来する。かつては、空を真っ黒に埋め尽くすほどの大群が飛び交っていた。しかし近年その光景を目にすることはない。それはなぜだろう。
祖父には見える“鳥の道"が、孫には見えない
映画の舞台は監督・今井友樹(昭和54年生まれ)の出身地、岐阜県東白川村。あるとき祖父・今井照夫(昭和2年生まれ)から、かつて故郷の空が渡り鳥の大群で埋め尽くされたという話を聞かされる。それは“鳥の道"となっていつまでも続いていたそうだ。さらにカスミ網猟とよぶ鳥猟によって、その鳥を捕まえ食べていたという。どうして?なぜ? どうやって?…祖父の語る内容が理解できない監督は、“鳥の道"を探し求めて旅にでる。
鳥を捕って食べる?!
渡り鳥の大群が渡っていた時代、村では「カスミ網猟」という鳥猟が行われていた。渡り鳥をカスミ網でどのように捕まえたのか、なぜ昭和22年に禁猟になったのか、など、旅の過程で生まれるひとつひとつの疑問を丹念に追う。失われた鳥猟と食文化の記憶を掘り起こす旅。それはわたしたちが意識しなくなった“限りある自然や他の生き物とどう向き合うか"という根源的なテーマへといざなっていく。
今井友樹
1979年岐阜県東白川村生まれ。日本映画学校(現・日本映画大学)卒業後、日本各地の基層文化を映像で記録・研究する民族文化映像研究所に入所。所長の姫田忠義に師事しながら映像制作にかかわる。現在はフリーランスとして主に民俗や伝統文化の記録活動に携わっている。本作で劇場公開の初監督を務める。「粥川風土記」(2005/演出助手/民族文化映像研究所)、「鋳金─大澤 光民のわざ」(2011/脚本/文化庁)、「医す者として」(2011/撮影/グループ現代)ほか。
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